「弾言」を読んでみた。

著者は小飼弾氏、山路 達也氏。
サブタイトルは「成功する人生とバランスシートの使い方」。
自身が何を身につける必要があり、何に向かって突き進むべきかを、バランスシートという具体的な手法を使って記載しているところが、他とは違うと感じる部分である。
内容は、大きく2つに分かれている感じだ。まず前半は、自己啓発に尖った内容。そして後半は、世界規模の視点で著者がこうすべきという持論を展開するスタイル。もちろん読者置いてきぼりではなく、随所に自身の考えを織り込んでいる形となっている。
大きく4章構成であるが、前半(1から3章)の自己啓発パートでは、バランスシートの資産、負債、資本のバランスと同じ考え方で、個人の価値を高めるための考え方を指南している。
資産を「カネ」に見立て、負債を「モノ」、資本を「ヒト」と見立て、
カネ = モノ+ヒト
という式をつくり、それぞれの要素について章立てて解説する。
後半(4章)は総集編という意味もあるが、著者が考える世界規模の平和のあり方について、本書で謳った式を用いて「こうしたら世界に平和が訪れるのではないか」という考えを示している。経済学者などに言わせたら議論が割れる部分であるかもしれないが、一読者としては、3章までの復習として読むと、考え方が理解しやすいし、考え方の応用編としてみると、ためになる部分である。
私的な都合だが、この本を読むちょっと前にバランスシートの勉強をしていたばかりなので、読んだときは目を疑った。まさに私のための本という感じを受けてしまった。
著書の冒頭でも記載されていたが、本書を読むことでバランスシートの勉強がしたくなると"弾言"されていた。
まさにそうかもしれない。知らない人のためにB/Sの考え方は一応書かれているが、本書を読むことで、本来のB/Sの意図を理解したくなるだろう。
数ある自己啓発本の中でも異色と感じたが、私が過去に読んだ中では、最も数値化した考え方を述べていると思うので、特に精神論ばかりの自己啓発本に飽きた方には、一読をお勧めしたい。


